エクアドル

エクアドル大地震:UNDP、復興への第一歩を支援

Photograph: UNDP Ecuador
Photograph: UNDP Ecuador

エクアドルの太平洋岸に位置するラス・ジルセスで、コミュニティ開発に携わっていたビクトリア・デメラさんは、4月16日に発生したエクアドルの大地震の恐怖を次のように話しました。「本当に怖かったです。津波で私の家はボートのように流され、周りのすべてが水に浮いていました。そして、電気が消えて何も見えなくなったのです。もうおしまいかと思いました。それでも何とか丘の上にたどり着き、その夜は余震におびえながら耐えました」。

地震発生後、23人の若者を中心としたグループがコミュニティのために立ち上がりました。電気も使えない劣悪な環境の中、彼らは昼夜にわたって水を濾過し641世帯のラス・ジルセスの人々のために提供し続けたのです。

400件以上の家屋や店舗、コミュニティ旅行センターなどの重要な経済インフラが被害を受けました。特に電気と水道が使えないことが、製塩、漁業、旅行業を主な生計としているコミュニティの人々には痛手となりました。

国連開発計画(UNDP)は早期復興を進めるために、地震の被害を受けた地方のコミュニティで、緊急雇用事業を立ち上げ、瓦礫の撤去などの仕事を人々に提供しました。住民参加型のこの活動は、まず30人の男女の参加から始まり、瓦礫の撤去作業には賃金が支払われました。このプロジェクトはエクアドル政府の都市開発省、労働省、社会開発調整省などの政府機関や国際労働機関(ILO)と連携して進められました。今回のエクアドルの地震で、UNDPは30万米ドルを投資して賃金労働の機会を提供し、コミュニティの社会的経済的復興を促進しています。

「コミュニティの人々は地震の被害から立ち直るために、所得を必要としています。地震の後、仕事はまったくなくなりました。ですからこのプロジェクトは私たちのような被災者にとっては本当に重要なのです」とビクトリアさんは話します。

ヌノ・クエイロスUNDPエクアドル副所長は「瓦礫撤去作業は復興プロセスの始まりであり、この事業によって生計をたてなおしたり家を再建したりすることが可能になります。UNDPは人道面の対応と開発面の対応を融合した支援を提供しているのです」と語っています。

詳細はこちら(英語)

 

国連開発計画(UNDP)駐日代表事務所ウェブサイトより転載

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