東南アジアレポート 7-ラオスの首都ビエンチャン
2007年11月12日 Vientiane (Laos)
あと数年後にこの街は日本人で溢れかえるだろう。気温30度を軽く上回る炎天下の中、へとへとになりながら歩いた首都ビエンチャン。首都でありながらメコン川のほとりにひっそりと佇むこの小都市はヨーロッパからの観光客を魅了して久しい。かつてフランスの植民地だったこともあってか、メコン川沿いにならぶゲストハウスにはたくさんのフランス人が休暇を楽しみにやってきている。日本からの直行便がまだなく、ここまで来るためにはタイを経由しなければならない。治安も安定しつつある今、この接続の悪さが解消されれば、あと数年でラオスを訪れる日本人はかなり増えるだろう。
どこか知らないところへ旅行に来ると自分の足で街をブラブラしたくなるものだ。この日は朝から晩まで街の隅々を散策した。散策といっても観光地へ行って写真を撮って、また次の観光地へ・・というような歩き方はせず、地元の人が行く大きな市場に行って地元の人がどんなものを買うのかを眺めたり、行き当たりばったりで目的も無くただ歩くのが僕のスタイルだ。こんな歩き方をいつもしているものだから、最近は初めての街へ行っても、2日目以降は地図を持たずに歩くことができる。もっとも、迷ったとしても、トゥクトゥクを捕まえれば帰れるのだから心配はいらない。
この旅を通して唯一の観光名所を訪れた。いや、辿り着いたという方が正しいかもしれない。フラフラ歩くうちに巨大な金色の建物が見えたので、ずんずん向かっていくとそこへついたのだ。そこで初めてガイドブックに載っていた写真を思い出し、観光地だと気付いた。ただ、僕の興味はそこで開かれていた露天の方 にあり、建物には目もくれず、結局世界的に有名といわれるこの建物の中にも入らなかった。そもそも名前も知らないのだけれども。
日本を出発する前から「現地で服を買えばいい」と考えていたため、着替えは2着しかなかった。「ここらで一着買おうか」と思っていたときに、面白いデザイ ンの服があったので衝動買いしてしまった。はじめ90.000kip(= 12ドル)と表記してあったけれど、交渉の末、60.000kip(= 8.5ドル)で買うことができた。いったいいくらで仕入れているのか不思議なくらい値引きをしてくれるし、モノの良さからすると日本なら4,000円くらい はするのではないだろうか。