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自分探しの旅とキャリア

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東南アジアレポート 31-自分探しの旅とキャリア

2007年11月26日 Osaka (Japan)

自分探しの旅。あまり好きな言葉ではありません。やりたいことは見えていて、ただ、そこへ歩みを進めるべきか否か。そこをはっきりさせたかったための旅でした。実際に僕の旅は「自分探しの旅」ではなかったと信じています。強いて言うなれば「自分との話し合い」が一つの大きなテーマだったのではないでしょうか。

この旅で多くの人々に出会い、そして何よりも開発援助に関わる人たちとたくさんの話を交わすことができました。こうした「人との話し合い」が必然的に「自分との話し合い」になったように感じます。

以前から思っていることですが、今回の旅でより強く認識したことがあります。それは、どこかの国へ行って有名な遺跡を見て、その国の文化を楽しむといった観光は、僕には合わないということです。

どこへ行っても、いつも通り熟睡でき、何を食べても、おいしいと言える。日本で暮らしているのとなんら変わりない気持ちのまま生活できてしまう。これはとても良いことの様に聞こえるかもしれません。しかし裏を返せば、違う土地へ行くこと自体に、それ程大きな感動を持てないということです。つまり、僕にとっての旅は単なる観光だけでははるかに物足りないということです。

「どこへ行くか」ではなく、「何をするか」という目的がはるかに僕の旅にとっては大切だということ。これを確認できたのが、この旅でもっとも良いことだったのではないかと思うわけです。「どこで働くか」ではなく、「どう働くか」です。

8ヶ月の連載を今日で終えるにあたり、これまで少しでも目を通していてくださった皆様に感謝するとともに、日常には無い世界をほんの一瞬でも感じていただけたとしたら嬉しいです。そしてまた新しい僕の「旅」をお届けできる日を楽しみにしています。

それではまた、世界のどこかで会いしましょう。

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