東南アジアレポート 22-開発のキャリアとは?
2007年11月19日 Phnom Penh (Cambodia)
ときどき考えることがある。誰かのため、とりわけ途上国の発展に貢献しようとして仕事している人の生活水準はどうしても低くなってしまって、時にはボランティアなんて事もあったりする。他方で、日本や他の先進国で途上国の安い人件費を利用して、自国民が安くものを買えるようにしたりする人はたくさんのお金を持っていたりする。当たり前のことだけど、誰かが安く働かないと、誰も安く物を買えないし、誰かが作らないと誰も物を持てない。先進国と途上国の差はここにあるはず。先進国が少しは我慢しないと、途上国の人々の暮らしは良くならないし、仮に改善したとしても2つの側に位置する国のグループ間格差は絶対縮まらない気がする。
よく、「生きるためには、汚い仕事もしないと」というけれど、できることならそうでないほうが良いに決まっている。自分がいい生活できていて、誰かが絶対安月給で暮らしている。そう考えながら生きていくってどんな感じだろう。日本はいつ方向転換する?コレでいいのかな。日本はたしかに世界有数の援助機関になるかもしれないけれど、どれほどの企業が途上国で安い労働力を貪っている?日本人と同じ給料で雇ったらその国がおかしくなってしまうかもしれないけど、大切なのはどれだけ日本の人がそれを意識しているかってことじゃないかな。
日本企業がプノンペンに進出して、プノンペンの人々がたくさん働ける状況ができたとすると、雇われた人たちはたくさんお金をもらえていい暮らしができる。けど、いい暮らしができるっていうのは他人と比べてってこと。貧しい人がたくさんいてはじめて、彼ら雇用人がリッチってことになる。タケオの人はプノンペンの人と比べるとやっぱり貧しいと思うけど、彼らはそれだけゆったりした時間を持っている。何がいいんだろう。金?時間?他には?
日本で安い服買ったらたいていタイ製か中国製。もし、2つの国が日本と同じくらい発展したら?他の国で日本企業はつくるはず。どこで?貧しい国で。
途上国って何?普通貧しい国を指すと思う。貧しいって何?お金もってないってことでしょ?お金ないけど心豊かっていうけどそれは本当?
※この旅は途上国を歩いて、現地の援助機関で働いている人に会うためのものでした。旅も中盤に差し掛かったこの頃、僕は連夜ゲストハウスに帰り、 ビールを飲みながら色々なことを自問自答していました。今回の内容は、その時に僕がノートに殴り書きしたものを一切編集せずにそのまま載せています。その ため見苦しい箇所もありますが、ご容赦ください。