中国が南スーダンで支援物資引き渡し
中国は12日木曜日、紛争影響下にある南スーダンの国内避難民に対する第二次の人道支援として200万ドル相当の非食料物資を引き渡した。馬強在南スーダン中国大使は引き渡し式において「本日、中国が南スーダンに人道物資を引き渡しできることを光栄に思う。」と述べた上で、統一政権の樹立は和平プロセスに向けた大きな一歩だとして称賛した。
馬強大使によれば、今回寄付された物資はテント2,050張、蚊よけネット8,000枚、毛布16,000枚、SUV2台の計1,890,940.4 米ドル(約2億円)に上る。
馬強大使は、南スーダンのよりよい未来のために、国際社会と域内ステークホルダーへ協働を訴え、中国の直近のプレッジ(寄付約束の意)の恩恵に預かるために、省庁横断的な枠組みを速やかに作ることを新政府に促した。中国の習近平国家主席は、中国・アフリカ協力フォーラム(FOCAC)で『10大協力計画』で6,000万ドルをに拠出すると発表していた。
引き渡し式に出席したクレメント・タバン・ドミニク人道・災害省次官は馬強大使及び中国国民に謝意を表した上で、「本援助は南スーダンの国民が助けを必要としている絶好のタイミングで届けられることになる。これは、中国が南スーダンの良き兄弟であり、親友であることを示している。」と述べた。
引用元:China Donates Non-Food Aid Worth $2 Million (THE NATIONAL MIRROR – 2016年5月13日)
南スーダン駐在員による解説
本人道援助の他、中国は暫定政権樹立直後に本国から特使を派遣し、大統領や副大統領、閣僚(筆者が関知している限りでも外務国際協力大臣、石油大臣、鉱業大臣)を次々と表敬訪問しており、政府に接近している。テレビ等のメディアへの露出も多く存在感を放っている。
なお、記事中の習近平国家主席が約束したとされている6,000万ドルという拠出額は恐らくは単位を誤っている。2015年12月4日に南アフリカの最大都市ヨハネスブルグで開催された「中国アフリカ協力フォーラム」首脳会合において、習近平国家主席は3年間で600億ドル(7兆円強)を拠出することを発表した。