ルワンダ

Rwandaとルワンダの差-ルワンダ人留学生の叫び

Rwanda, Japanese, English

ミリウェイ(こんにちは)!JICAルワンダ事務所の室谷です。まずは画像をご覧下さい。

Googleの画像検索結果を並べたもので、左側は「Rwanda」と検索した場合、右側は「ルワンダ」とカタカナで検索した場合です。

英語で検索すると経済成長の著しい現在のルワンダの画像が多いのに対して、カタカナで検索すると1994年の大虐殺に関する画像が多いことが紹介されています。

この画像を作ったのは、日本に留学しているルワンダ人のジョバンニ・ンタブゴバ(Jovani Ntabgoba)さんです。

2014年夏からABEイニシアティブ(アフリカの若者のための産業人材育成イニシアティブ)の最初の留学生の一人として宮城大学修士課程に留学しているジョバンニさん。

日本の知人と話すうち、日本ではルワンダと言えば今でも大虐殺のイメージが強いことに驚いたそうです。日本語を勉強して、カタカナも多少は覚えたのでしょう、カタカナでの検索結果の映し出すイメージと、彼自身が知っているルワンダの今日とのギャップは衝撃的でした。

ICT専門家であるジョバンニさんは、検索結果の違いの原因を追究しました。

彼の分析によれば、日本では2004年に映画「ホテル・ルワンダ」が話題になった際に「ルワンダ」を検索した人が多く、その頃の頻繁な検索の影響が、今でも検索結果に反映されてしまっているのでは、とのこと。

「検索のアルゴリズムが機械的なままでは、ルワンダで人間が進めている努力が反映されない。」と、彼は話しています。

実はジョバンニさんは、日本に留学する前は、JICAとルワンダICT商工会がキガリ市内に設立したICTイノベーション・スペース「k-Lab」の初代事務局長でした。

ABEイニシアティブを通じて、日本のICT企業との連携を模索しに日本にやって来た彼にとっては、日本語でのルワンダのイメージの改善は重要な課題です。

このため、ジョバンニさんはEUの定める「忘れられる権利」を訴え、検索アルゴリズムの変更を訴えるウェブサイトを立ち上げています。

ルワンダから日本に留学した彼だからこそ気付いたこの課題、皆さんにも知っていただければと思った次第です。

 

JICAルワンダ事務所Facebookページより転載

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