「世界の飢餓人口が再び増加に転じた」と報じた2017年9月の国連のレポートは世界に大きな衝撃をもたらした。10年以上もの間、着実に減少を続けていた世界の飢餓人口は2016年、前年の7億7,700万人から世界の人口の11%に当たる8億1,500万人に増加したのだ。
国際
ガーナ学校建設プロジェクト-生活の仕方と時間の使い方を知る
私は現場責任者として学校建設に関わっていますが、よく頭を悩ますのが現場作業員の遅刻と欠勤、それによる工期遅延です。これに対処するには「人々の生活の仕方と時間の使い方を知る」ことがとても重要になってきます。
サッカー選手の夢破れ、国際協力の世界へ
高校時代に自身が経験した貧困体験、サッカー選手になれなかった悔しさを元に、国際協力の専門家になることを夢見て一念発起。JICAでのインターン、総合商社、国際NGO、英国大学院を経て国際機関で勤務する筆者の経験談をシリーズで語っていきます。
さよならJICA、はろーケンブリッジMBA
本日、5年強勤めた JICAを退職した。5年間、あっという間、では決してなかった。楽しいこともあれば、辛いこともあった。色んな思い出が蘇る。決して途上国での仕事が嫌になったわけではない。寧ろJICAで働いたからこそ、僕の人生は途上国に懸けたいと確信し、より強く思うようになった。
THE POVERTIST 2018年8月1日号
暗い影を落とした金融危機の記憶はとうの昔に人々の脳裏から離れ、好況に沸く世界経済の恩恵を多くの人々が笑顔で迎えている。経済成長が貧困削減を推し進め、広がる格差に歯止めを掛ける政策は後手に回っている。解決へ向かう開発課題と、目標から離れていく開発課題。対照的な両極に光を当て、政策を今一度見つめなおす意義は残されている。
深刻化する「格差」問題
国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)がアジア太平洋地域における持続可能な世界共通目標(SDGs)の2030年達成に向けた進捗状況を発表した。その中で気になったことが一つある。それは東南アジアにおける格差問題の悪化である。
タンザニア「復学禁止」のシングルマザーの希望
激しいドラムの音に合わせて軽快に腰を動かすエスタ(仮名)。20歳で3歳の娘がいるシングルマザーだ。裁縫が得意で「何でも縫える」と自信を見せる。
エビデンス活用をめぐる研究者と実務者の関係性について
国際開発業界で、「エビデンス」や「エビデンスベースト(evidence-based)」、「ランダム化比較試験(Randomized Control Trials: RCT)」や「インパクト評価」といった言葉が使用されるようになってかなりの年月が経った。
あるべき国際援助の姿とは?マダガスカル、トアマシナ港の開発を例に
2017年3月に約450億円のトアマシナ港開発のための円借間契約が日本とマダガスカル政府間で結ばれた。これは日マ間国際協力の歴史の中で最大の金額のもので、工事期間は10年に及ぶ。年利も0.01%とほぼゼロに近い。
世界中で増加する移民と結核対策の潮流
日本でもかつて「国民病」として恐れられた病気、結核。世界全体では依然として毎年1,040万人が罹患し、うち167万人が死亡すると推定され、感染症の中では最も死亡者数が多い病気である。