値切りに値切って買った真っ白な靴は、その白さ以上に眩しく見えた。軽やかなステップで、朝の賑やかな市場を颯爽(さっそう)と抜け、道路を小走りに横切っ た。バスターミナルは道路を挟んで市場の向かいにある。朝10時を回るこの時間帯になると、たくさんの人々がバスで市場にやってくる。
ラオス
ビエンチャンで盗難被害-タラート・サオ市場でアディダスの靴を購入
相変わらず清々しい朝を迎え、ゲストハウスの玄関へ向かった。そこで目が飛び出た。口から心臓が飛び出る前に我が目を疑った。昨日確かにそこに置いておいたは ずの靴がない。ニュージーランドで2,000円で買った自慢のボロ靴がない。この旅で買い替え用と思っていた矢先の出来事である。
タラートサオ市場でシャツを買う-ラオス伝統料理とビアラオで乾杯
少しいつもと違った気持ちで朝を迎えた。ある意味、就職活動の日なのだから無理も無い。生まれてこの方、職員訪問というものを一度もしたことがないため、何を どうしてよいのかさっぱりわからなかった。たいていはリクルートスーツに身を固め、右手には黒く四角いバッグを提げて行くのだろう。
近代化の波に飲み込まれつつあるビエンチャン
走り始めたTukTukの後部座席から見るビエンチャンはまた少し違う趣を見せていた。近代化の波に飲み込まれつつあるこの地域にも、お坊さんが歩いていたり、寺院があったりする。ピカピカの車に乗る人々がいる一方で、TukTukに子供を詰め込めるだけ詰め込んで市場へ買出しに行くお母さん達もいる。どこの国へ行っても金持ちとそうでない人々の差は見えてくるものだ。
ビエンチャンでラオ航空を予約する
目を瞑ったと思ったら、もう朝だ。体が疲れているせいなのか。それとも単に無神経なだけなのか。この日もよく眠れた。日本にいるとどんなに寝てもまだ寝たりないと思うことがよくある。しかし、この頃はやけにサッパリした朝を迎えることができている。
ラオスの首都ビエンチャン
あと数年後にこの街は日本人で溢れかえるだろう。気温30度を軽く上回る炎天下の中、へとへとになりながら歩いた首都ビエンチャン。首都でありながらメコン川 のほとりにひっそりと佇むこの小都市はヨーロッパからの観光客を魅了して久しい。
タイ・ラオス陸路国境越え-バスで首都ビエンチャンへ
日も傾いてきた頃、僕はどこの国にもいなかった。昼食後に乗ったバスはタイとラオスの国境へ到着していた。全乗客は出国手続きを行うため一度下ろされた。タイ の出国手続きを終えた後、ラオスの入管までは5メートルくらいある。だからその5メートルはどこの国にもいないこととなるのだ。
コーンケンのゲストハウスからノンカイへ鉄道の旅
寝る前に開けておいた窓からは、耳障りな目覚ましの音が聞こえてくる。通りに面したこのゲストハウスでは、ニワトリや野鳥たちの声が朝を告げるのではなく、原付のエンジン音が朝を知らせてくれる。それでも朝7時30分まではしっかりと眠り、昨夜から9時間以上は寝ている。
バンコク発ラオス行き-バックパッカー鉄道列車の旅
ようやくバンコクに到着したときには午前3時を回っていた。3、4時間のフライトの間に少しでも眠りたかったのだけれど、機内サービスのためにせわしなく動き回る乗務員はそれを許してくれなかった。