いまアジアでは若者たちの転職や失業、そして低い賃金の問題がクローズアップされている。国連の2016年の統計によると、アジア太平洋地域の全就業人口の中で、若者(15-24歳)が失業する確率は大人(25歳以上)が失業する確率より3.8倍高いという結果が出ている。東南アジアではそれがさらに高く5.4倍というから驚く。不安定な派遣労働や臨時雇用の影響、低賃金や労働条件の悪化などの問題が要因になっていると思われるが、それにしてもわれわれ人類の将来を託す若者たちが置かれている現状に胸が痛む。
アジア・大洋州
思い出深いNGO活動
過去の忘れられない歴史や思い出を振り返ってみると、2019年は私にとって二つの大きな節目の年にあたることに気が付く。
ベトナムのUNESCO無形文化遺産、伝統民謡「ビーザム」
ベトナム北中部、ゲティン地方における民謡「ビーザム」を、JICA青年海外協力隊としてベトナムの農村開発支援NGO「VIRI」で活動中の山田邦永が紹介する。
産業の人づくり支援、現地に意思が宿るまで
どの産業でも人材育成が大切であることは周知の事実であるが、一口に人材育成と言っても育成する対象や分野は多岐にわたる。
新たな価値への挑戦、ベトナム山岳地帯モン村におけるオレンジ加工製品の開発
ベトナム西北部、ホアビン省カオフォン郡モン村におけるオレンジ農家の精力的な取り組みを、JICA青年海外協力隊としてベトナムの農村開発支援NGO「VIRI」で活動中の山田邦永が紹介する。
持続可能な消費と生産
昨年、日本へ帰った時、久しぶりに大きな靴販売チェーン店を訪れた。なかなか気にいったものが見つからない。
変革図る山岳少数民族
タイ北部の洞窟に閉じ込められたサッカー少年らのニュースが世界中を駆け巡ってから、早いもので数カ月が過ぎた。その間にこの出来事は、いろいろな面で普段は知ることができないような話題を提供してくれた。
新興国の一大産業、戦略の舵は誰がとるべきか(後編)
産業政策づくりにおける連携の課題を取り上げた。後編では、取り巻く国際機関やドナーも加えて調整の課題を整理し、意義と解決策について提言したい。
被災するインドネシア、地震と失業と雇用保険
インドネシアで地震による被害が拡大している。この国で社会保障整備を仕事としている身としては、どこかのタイミングで災害と社会保障についてプレゼンせねばと思っている。
経済成長、進むスラム化
日本は過疎化が進み、農業後継者不足が大きな問題となって久しいが、同じような問題が今、東南アジアの各地で起きている。今、私が住むタイでは、1970年代からの急速な経済成長が新たな産業と貿易、経済活性化をもたらし、多くの雇用を生み出した。その底辺にいたのが貧しい農村から都市部へ職を求めて移動した港湾労働者や日雇い労働者たちだった。