概要
カンボジアには二つの貧困線がある(食糧・消費貧困線)。食糧貧困線(Food Poverty Line)は2,100カロリーの食糧(多種品目による)を摂取することを基準とし、それを得るために必要な金額から算出される。一方、消費貧困線 (Consumption Poverty Line)は日常生活に必要な物(衣類など多種)を得るのに必要な金額を食糧貧困線に加えて算出される。したがって、食糧貧困線を絶対的貧困とし、消費貧 困線を単に貧困線と呼ぶことが多い。
貧困線の推移
上述の通り、カンボジアには(消費)貧困線と食糧貧困線があり、それらは物価の変動とともに変化する。世界銀行のPoverty Profile等で新しい統計データが出るたびにこれらは更新されていく。そしてこれらの水準を下回る人々の数の全体に占める割合のことを貧困率として算 出するのである。また、カンボジアの場合、こうした貧困線は地域別に定められている。下記のグラフを見るとわかるが、地域格差の多いカンボジアにおいては こうして貧困の基準を複数定めておくことが不可欠なのである。(数値はRiel表記。US$ 1 = R 4228。)
関連記事
・カンボジアにおける貧困問題(貧困率)
・カンボジアにおける貧困問題(貧困線:貧困ライン)
外部リンク
・カンボジアにおける貧困(外務省)
参考文献
・World Bank (2006) Cambodia Poverty Assessment-Halving Poverty by 2015?