インクルーシブ成長へ、大型円借款契約に合意
国際協力機構(JICA)がインドの経済成長と貧困削減に約1,751億円(5案件)の支援で合意した。経済成長著しいインドでは、更なる成長へ向けたインフラ整備と、急速な成長に取り残される人々への支援の両方が必要とされている。
今回の大型支援実施に至った背景には、経済成長と貧困削減にかかる多様なニーズへの対応が求められていることがある。
包括的に経済インフラとボトムアップを図る
支援パッケージには、電力供給や鉄道整備といった経済インフラの強化に加え、貧困率の高い地域における下水道整備を通じた衛生状況の改善、灌漑整備を通じた小規模零細農家(女性含む)に対する支援、非感染性疾患(NCDs)対策を通じたユニバーサル・ヘルス・カバレッジへの貢献など、インクルーシブ成長を促す事業も含まれる。
今後、経済成長のプロセスに、いかに貧困層を取り込んでいくことができるかがインドの持続可能な開発にとって大きな課題となるだろう。
それに対して、日本の援助がどの程度貢献することができるか。JICAの腕の見せ所といえるかもしれない。
参照:インド向け円借款契約の調印:インドの社会・経済のさらなる発展を総合的に支援