20万個のパネル配布で電力不足の解消と産業の発展を狙う
西アフリカに位置するガーナ共和国の政府機関である「エネルギー委員会(Ghana Energy Commission)」は、再瀬可能エネルギーの普及を推し進めるために、20万個のソーラーパネルを配布する計画を発表しました。この計画が実行されると、高圧送電線網で消費されていた200メガワットを削減できる見込みです。これはガーナの電気総消費容量の約15%にあたります。
この計画が達成されると、ガーナの電気需要の不足部分が補うことが可能となります。その一方で、ソーラーパネルの設置者が発電から利益を得るためには、まず発電に必要なその他の部品を購入するのに十分な資金を持っていることを証明する必要があるなど課題は残ります。
ガーナエネルギー委員会の理事長を務めるクワメ・アンプロ博士によると、現在、ガーナで不足している電力は100~200メガワットほどです。この計画の初期段階で設定されている、20万個という膨大な数のソーラーパネルを設置すれば、この不足分を補うことができます。
ソーラーパネルを設置するために負うコストと、”電力源を何も持たない”という選択によってガーナの人々が負うコストを比べると後者が大きいものとなります。電力源がなければ、産業は稼働せず、医療機関も機能しなくなるためです。
そのなると、人々の死亡率は上がり、工場は労働者を解雇する流れが加速し、国は大混乱に陥ることで、大きなコストがかかることになると、アンプロ氏はコメントしています。
ガーナが大規模なソーラー発電の設置計画を進める背景には、どれだけコストがかかろうとも、ソーラーパネルの導入に励み、様々な発電源をバランスよく組み合わせる『エネルギーミックス』を進めていかなければ、経済に悪影響を及ぼしてしまう大きな課題が隠れているのです。
参照元:Energy Ghana
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