ガーナ政府が社会的保護に関する予算(貧困層向けの社会保障予算)を2016年度に大幅削減することが報じられた。約40%の大幅削減が見込まれ、公共支出の削減を求めるIMFの影響を受けたとされる。
政府は社会セクターへの支出を増額させることを示唆してきたが、これまでの説明と異なる予算計画となりそうだ。教育・水セクターも例外ではなく、予算削減の影響を受けそうだ。
有識者は、「今回の予算削減は国内格差を広げ、公的サービスに頼って生活せざるを得ない貧困層をさらに脆弱な環境に追いやることとなる」と懸念している。
マクロ経済の安定化は持続可能な経済成長を達成するうえで不可欠な要素だが、貧困層への配慮なくして中長期的な経済成長を担う人的資本の形成は見込めないだろう。
今回は貧困層に最も近い予算がターゲットとされることとなりそうだが、ガーナ政府が対策を貧困層へ用意しているか、今後の動向に注目が集まる。
参考資料
Govt Reduces Allocation to Social Protection Pogrammes