カンボジア

現金給付はカンボジアの地元経済を活性化させるのか?

Photograph: Ippei Tsuruga
Photograph: Ippei Tsuruga

カンボジアは社会保護を貧困削減戦略の中心に位置づけている。この大方針に基づき、カンボジア政府はパイロット事業を展開し、様々な社会保護プログラムの有用性の確認に余念がない。どのような案件にするのが貧困削減や家計の脆弱性を軽減することができるのだろうか。こうした課題のもとでパイロット事業は展開され、社会政策が消費の向上にどの程度貢献したかが主な指標となることが多い。

しかし、現金給付事業の地元経済への貢献についてはどうだろうか。実はあまり研究されていない分野だ。

2人の研究者がこの未開の領域へ足を踏み入れた。

彼らの研究成果を端的にまとめると、「現金給付は、公共投資や他の公共事業と組み合わせて実施することで、効果が高まる」というもの。これだけ見れば、「当たり前じゃないか」と思われても仕方のない結論。

しかし、公共政策(特に社会政策)はこうした地道なエビデンス(統計的な検証)の蓄積があってはじめて実施されるべきだと思う。そうでなければ、「人気獲得のためのバラマキ」と誤解されてしまうからだ。

この研究成果のより詳細なまとめは英語版にて配信中

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